TeXに感じていた不満
新しいマシンにTeXをインストールせざるを得なくなった。MacTeXとそれに含まれるTeXLiveってすごいな。今時のTeXの世界はこんなに多機能、複雑になっていたのか。(最初から複雑だったけど、さらに。)
しかし20年来の夢だったのに、最近のTeXでも数式の中にギリシア文字や簡単な記号を入れられないとは。失望。それだけの事で編集中の数式の可読性は大きく上がるのに。
頭に来た私は、Cipher言語の為に作った数式入力フロントエンドにTeX書き出し機能をつけて一日で作ってやったぜ。
こういう風に入力すると
こういう風なTeXを書き出します。いかにTeXの数式が冗長なのかよくわかる。一方ギリシア文字、記号、上付き下付き以外はTeXコマンドそのまま。そうしないとTeXの再実装になってしまうから。
個人的にTeXに感じていた不満はこれでほとんど解決したので、もうTeXには深入りすまい。解決してない不満はインストールと設定のめんどくささだが、これは永久に解決しないだろう。一度普及した上に複雑化したものが単純化した例はないからだ。
で、終わったあとにunicode-mathというのがある事を知る。ギリシア文字を使える。(ただそのドキュメントを読んだら、記号とかの記述が無かったけど記号はダメなの?(しかしφとεがまっすぐか曲がっているかというのはフォント依存なので、うかつにやると問題がある。しかしそれは本文用のgreekのことで、他のコードポイントに数式用のgreekがあって、これはフォント依存しないようだ。)
しかし、unicodeには本文用のギリシア文字とは他に、math greekというのが別にあるのだから、それくらいはXeTeXの本体に取り込んで欲しかった。ギリシア文字や記号が直接入れられないのはTeXを実装した時点の端末や文字コードの制約のせいで、もし今クヌースがこれからTeXを作るところだったとしたら必ず、入れてたと思うのだけど。
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