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ダメぽ

ちょっと学説の受容過程を調べてみたら、

http://www.utp.or.jp/bd/978-4-13-060307-2.html
プレートテクトニクスの受容に10年かかっているらしい。

http://www005.upp.so-net.ne.jp/yoshida_n/kairo05.htm
さらにアインシュタインの光量子仮説(1905)も結局1930年くらいに場の理論が出来るまでは充分に受容されてなかったらしい。

あー。とすると万が一私が今すぐプレートテクトニクスや光量子仮説レベルの大発見をしても、認められるまでに10年かかりかねないのね。

それまで、職が続くんだろうか。あと10年戦えるような気がしない。もうダメかも。

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まあ実を言えば反対で、大発見だから受容されないのであって、小発見ならすぐに受容される。小発見を目指せばいい。既存科学の大建築に三寸の飾りタイルを一枚貼って「どう、きれいでしょう」というような感じの研究を数発連発すれば評価されるし、終身職が得られる。たいていの科学者はそうしている。

結果として現在のアメリカや日本の競争的なシステムはそういう小さな研究をすることを奨励して、結果として科学を貧しくさせていると私は思う。

しかし、そういう小さな仕事をする科学者は志が低いわけではない。大抵の場合は「終身職をえたら、リスクの高い志の高い研究ができる」と思って耐えて志の低い研究をするのだ。

しかし、実際は終身職を得たら研究のやり方を変える人は少ない。まず現在は研究資金も競争的に得なくてはならなくなって、お金がいるのなら、いままでと同じ評価されやすい研究をせざるを得ない。また大抵の研究者は知的な意味で「子供の頃からエースで4番」という人たちでプライドが高いので数年間成果のでないことに取り組むことができない。数年間成果が出なければ「ああ、あの人は終わったね」とか陰口をたたかれるけど、それに耐えられない。

第三に、最近の混雑だと終身職を得るのに15年以上。大学院を入れると20年近くにわたって不本意な(せこい)研究を続けたあとにはもはや当初の志も摩耗して忘れてしまっている。そしていままで研究してた以外のやり方も分からなくなってしまっている。そういう人もまた多い。

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